11日に発売された岩波書店の国語辞典「広辞苑第六版」の「芦屋」の項目で記述に誤りがあることが分かった。兵庫県芦屋市を平安時代の歌人、在原行平の伝説の舞台としているが、正しくは「須磨」が舞台だった。岩波書店によると、昭和30年の初版から50年以上同様の説明が掲載されていたという。 広辞苑第六版の「芦屋」の説明では「兵庫県南東部の市」「在原行平と松風・村雨の伝説などの舞台」と記述。ところが「松風・村雨」という名の姉妹と行平の伝説は、須磨(現在の神戸市)が舞台とされる。 岩波書店は誤記を認め「なるべく早い時期に修正を検討したい」としている。 広辞苑第六版は今月、約10年ぶりに改訂され、予約注文だけで30万部を超えるなど、注目を集めている。 行平は歌人として有名な在原業平の兄。