「東北人魂」と書いたシャツを着てメッセージを送った小笠原(中央)は、この試合に人一倍強い気持ちで臨んでいた【写真は共同】 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震から約20日。死者・行方不明者数は3万人に迫る勢いで、2次災害として起きた福島第一原発の問題も深刻度を増している。被災地ではまだライフラインも完全に復旧しておらず、避難所でギリギリの生活をしている人も多い。29日の日本代表vs.Jリーグ選抜のチャリティーマッチは、そんな被災者に少しでも生きる勇気を持ってもらいたいという考えから実施された。日本代表、Jリーグ選抜の選手たちは一致団結し、全身全霊を込めて1つのボールを蹴った。 試合開始前の整列。「東北人魂」というひと際目立つ、大きな文字のTシャツを着て登場したのが、小笠原満男だった。 彼の住む鹿嶋市は断水や停電に見舞われ、クラブハウスの一部に亀裂が入り、練習グラウンドも隆起した。本