色盲は色覚についての全盲ではありません。青・赤・緑の3つある視物質遺伝子のうち、いずれかの変異により生じます。残る2つの視物質を使って、かなり広範囲の色が見分けられますが、一部ひじょうに見分けにくい色もあります。 日本人男性の20人に1人、白人の12人に1人は、赤または緑の視物質に変異がある赤緑色盲です。これはAB型の血液型の頻度よりも多いくらいで、日本には約300万人、世界には2億人もの色盲の人がいます。男女200人の聴衆がいる会場には、赤緑色盲の男性が5人くらいいることになります。 血液型と同様、色覚にもいろいろなタイプ(色覚型)があります。ひとくちに色盲と呼ばれる人の中にも、実はさまざまなタイプがあり、色の見え方も微妙に差があります。世の中の多くの人と比較して、色の見え方の違いが大きい人をいわゆる「色盲」。違いの小さい人がいわゆる「色弱」と呼ばれます。色弱の中には、違いがかなり大きい