イスラエルが、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスへの攻撃を激化させるなか、国内でネタニヤフ首相への批判の声が高まり続けている。「ミスター安全保障」を自任しながらハマスの急襲を許し、自らの責任は棚上げにして軍部やメディアを非難する姿勢に、厳しい視線が注がれている。 「ネタニヤフ首相は、一刻も早く辞任するべきだ」 イスラエル紙ハヨムは7日、ネタニヤフ氏への「辞任要求」を掲載した。これは、国内で驚きをもって受け止められた。ハヨムは元来、ネタニヤフ氏を厚く支持する論調で知られ、同氏の「広報紙」と揶揄(やゆ)されるほどだからだ。 ハヨムの報道部長はこの記事の中で、ネタニヤフ氏が戦時下にもかかわらず、「口論と分裂」をあおり続けていると指摘。「争いを乗り越えるどころか、政治的な泥仕合を目の当たりにさせられている」と批判し、「戦争後に」との留保をつけつつも、明確な辞任要求を突きつけた