僕は今バンド活どうをしている。 「バンド活どう」と表記するのは気恥ずかしさだけが理由ではない。男ふたりの弾き語りを主とする音楽活動に、ユニットと言ってしまうともうちょっとおしゃれでシャープな印象になってしまうようだし、かといってバンドと呼ぶにはアコースティック寄りだし人数も少ないし、かといってデュオという言葉が使われるフォークの類を主としているわけではない。アラサーを通り過ぎて40代に近づこうとしている男たちが恥ずかしげもなく自称する趣味としては、どれもちょっとハードルが高い気がしているのだ。 ともあれ、そのバンド活どう。一、二週に一度くらい、相棒と示し合わせて練習している。スタジオを借りることもせず、カラオケに楽器を持ち込んで。僕も彼もギターがうまくはなく、もっぱら好きな歌を二人でハモって曲を増やしていったり、村下孝蔵の歌詞についてあれこれと言葉を費やしたり、そうやって時間を使っているの