執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2015年8月5日 水曜日 キーワード:バイテク メディア 発がん物質 農薬 今年の3月、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)が、世界中で広く使われている除草剤グリホサート(商品名ラウンドアップ)を、発がん性評価基準のグループ2A(人に対しておそらく発がん性がある)と発表した。遺伝子組換え作物で使われる除草剤、モンサント社の製品、国際研究機関による認定ということで大きなニュースになった。組換え作物や農薬反対の団体は賞賛したが、世界の研究機関、リスク評価機関のほとんどは、IARCのランク付けに疑問の声をあげた。 最大の理由は、2015年4月15日の当コラム「グリホサート発がん性ランク付け騒動 諸悪の根