盲導犬の普及、育成活動をおこなっている公益財団法人「日本盲導犬協会」(井上幸彦理事長)で、有期雇用の契約職員として働いていた視覚障がいのある女性(40代)が2月6日、職場で差別的なあつかいをされて、精神的苦痛を受けたとして、同協会を相手取り、慰謝料など計1100万円の支払いを求めて、東京地裁に提訴した。 ●専用の机が用意されず 訴状などによると、視覚障がいのある原告の女性は2015年4月、有期契約の職員として日本盲導犬協会に入り、神奈川訓練センターに勤務した。2018年3月に雇い止めになるまで、契約上は、ほかの職員と同じ一般業務をおこなうものとされていたが、実際は、募金活動のデモンストレーター業務だけが割りあてられていた。 また、職場に専用の固定机が用意されておらず、出社するたびに当日休んでいる職員の席をさがすことを強いられていたほか、業務用のパソコンに、視覚障がい者用の読み上げソフトをセ