このエッセイもどきの当初のタイトルは「Googleの功罪」というものだった。 Googleを代表とする検索エンジンにひどく危険なものを感じはじめているからである。 でも、ある理由で変えてしまった。 先日「インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?」(森健著 アスペクト 2005)という本を書店で偶然見かけて何気なく目次を見たらまったく同じタイトルの章があったのだ。 驚いて、つい買って読んでしまった。 この本にはいくつかの誤りが見受けられるが、一貫してこのネット社会(さらに言うと、監視社会だそうである)に自らの意思に関わらず埋没してしまっている人たちに警鐘を鳴らしている。 僕はこれまでどちらかというと技術を提供する側が考えるべき点についてばかり論じてきており、技術を使う側が心しなければならない点についてはあまりちゃんと言ってこなかったような気がする。 今回はその点を反省しながら、少し論じてみた