連載目次 転職はソフトウェア業界の日常茶飯事だけど…… ソフトウェア業界は労働の流動性が高く、エンジニアが転職や起業のために退職する例は非常に多い。より良い処遇、新しいキャリア、志向に合った仕事への集中などその理由はさまざまで、会社に不満がなくても転職するし、ふとしたキッカケや知人からの誘いに応じて新天地に羽ばたく例もある。 転職はエンジニアにとって未来への希望だ。だが、ある日突然貴重な戦力を失う会社にとっては、大きな痛手となる。特に中小規模のソフトウェア企業の場合、エンジニアの転職は、会社を存続の危機に陥れる非常事態ともなりかねない。 もしも大量の退職が1人の社員の勧誘によるものだとすれば、会社はその社員に対して、怒りの感情を禁じ得ないだろうし、損害の賠償を求めて裁判を起こすこともあるだろう。 元従業員の不義理を訴えたソフトウェア企業 今回紹介するのは、10人以上の同僚を誘って起業した元