今日も今日とてリベラルが負けると、まろびでてくる「国民は愚かなり!」という叫び声。毎度の恒例行事でうんざりなのだが、今日は今どきのリベラルな愚民論の解剖をお送りする。どうして愚民論が生まれるのか、そして愚民論がもたらす全体主義について。これから私が書くことは単なる「はいはい、日本のリベラルはすぐ自分たちの正しさが理解されないと、その不快感に耐えきれなくなって、国民は愚かだといい出して、民主主義を奉りながら民主主義のショートカットばかり考えるね」という話ではない。なぜそうなるか根本的な原因だ。 しかし、実は私がうんざりしているのは、「国民が愚かなり!」という叫びそのものではない。むしろ逆だ。というのは――