民家が点在する山あいの集落で、刃物で刺されたとみられる男女ら5人が次々と死亡した。兵庫県洲本市で9日朝に起きた殺人事件で、現場近くに住む平野達彦容疑者(40)が殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。「一体何が」。静かな農村に衝撃が走った。 「お父さんが刺された。お父さんに『逃げろ』と言われて来た」 午前7時すぎ、被害者とみられる男性の自宅近くに住む女性は、突然駆け込んできた男性の娘の様子に驚いた。叫ぶような、「ただごとじゃない声だった」。 自宅の電話を貸し、娘に警察に連絡を入れさせた。数十分後、警察官が迎えに来たため、途中まで娘を送っていったが、終始動転した様子だったという。男性から特にトラブルについての悩みなどは聞いたことはなかったといい、「一体何が起きたのか。とにかく恐ろしい」と話した。 「中学生の頃から引きこもりの… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます