地球温暖化に関わる多くの研究者は、太陽活動はほぼ一定であり、地球の気候の変動に大きな影響はない、と想定している。気候モデルによる将来の温暖化予測もそのような前提に依拠している。 しかし、太陽活動の変化が間違いなく気候に大きく影響している、とする論文が3年前に発表されており、現在進行中のラニーニャ現象がそれを裏付けている(論文、解説記事)。 太陽活動には約11年の周期がある。活動が強い時期は黒点が増え、弱い時期には黒点が減る。これが図の上半分に示されている。 他方で、地球の気候には「エルニーニョ南方振動(ENSO)」が大きく関わっている。これは、エルニーニョからラニーニャへ、またその逆、と繰り返す振動である。エルニーニョとは、太平洋のチリ沖の海面水温が高い状態で、ラニーニャはその逆になる。いくつかの指数があるが、ここでは米国気象庁のものを用いている。この指数が図の下半分に示されている。 図
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