緊急事態宣言の発令下にあった銀座の夜景。中央は銀座和光ビル=東京都中央区で2021年4月25日、西夏生撮影 東京オリンピックの開幕が約2週間後に迫る中、東京都に4度目の緊急事態宣言が発令される見通しとなった。政府が目指してきた観客を入れる形での開催は、極めて難しくなった。「無観客は当然」「選手がかわいそう」――。都内の繁華街を行き交う人々からはさまざまな声が上がった。 「えっ本当ですか」 出版社などが集まる東京・神保町。仕事帰りだという東京都千代田区の事務員の女性(28)は、緊急事態宣言がまた発令されると聞き、驚いた表情で足を止めた。 昼間の仕事に加え、夜は銀座でキャバクラに勤めている。6月下旬まで約2カ月続いた前回の宣言の際は、夜の仕事がなくなって収入が減ったという。「五輪には興味ないけど、宣言が出るとお客さんが来ないだろうし、困る」と仕事の方が気になる様子だった。