<一般の日本人に偽装して活動の時を待つ「北朝鮮のスリーパーセル」など存在しえない。そのくらい、北朝鮮の財力と日本への関心は衰えている> ここ数日、「北朝鮮のスリーパーセル」なるものが話題になっている。国際政治学者の三浦瑠麗氏が、2月11日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ)で存在を主張したもので、一般市民に偽装して日本社会に潜伏し、有事に際して活動を始めるテロリスト(あるいはテロ組織)のことだという。 これに対しては、すでに「根拠がない」「妄想だ」などの膨大な数の批判の声があり、さらにはその批判に対する批判もある。またそのような議論を超越して、「200人ぐらいいる」とする専門家の解説も出ている。 筆者の個人的な意見を言えば、「そんなものはいない」のひと言に尽きる。もちろん、何かが「存在しないこと」を証明するのは無理だから、客観的な証拠は提示できない。しかし長年の経験からして、北朝鮮にはも