(2013年7月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) アジアで今年最もパフォーマンスの高い国債CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は何か? どこかの勢いのある新興国ではなく、古く、硬化した日本だ。今年1月以降、ほぼすべてのアジア諸国のCDS保証料率が上昇したのに対し、5年物日本国債をデフォルト(債務不履行)から守るコストは2割以上も低下した。 これは大した指標にならないと言うこともできるだろう。何しろ日本は自国通貨建てで借り入れを行っており、992兆円に上る債務の大半をホームバイアスが強い国内機関投資家に売っている。こうした状況から日本の国債市場は信用格付け機関などの部外者の見解を一蹴する傾向があった。一部のCDSトレーダーが政府の支払い能力について考えていることに意味などあるのか? それでも、世界の先進国の中で最大の財政赤字を出し、対国内総生産(GDP)の債務比率が最も高い国で