津上さんのこのブログ記事を興味深く読んだ。しかし、そこで引用されているFTの元記事には色々な疑問点が。 帰属家賃問題などにより消費が過少評価されていることは以前より指摘されていた。しかし帰属家賃はフローの経済活動でもある(要は自分が借り主としての家賃を、家主である自分に支払っているという経済活動が生じている)、これが過少評価されることは生産面のGDPも過少評価されることを意味する。高所得層の消費問題も然り。これが十分に捕捉されていないのは事実だが、往々にして高所得者の「隠れ消費」は、やはり捕捉が難しい「灰色収入」と対応している。「灰色収入」が捕捉されていないことはフローの生産活動が十分に捕捉されていないことを意味するので、やはりGDP水準の過少評価と対応している。なので、当該論説が消費のみを大幅に過少評価されているとする一方、公式の生産面GDPは信頼できるとしてそこから消費を控除して投資率