どうも。 利比古です。 さっそくですが――きのうの、誕生日の模様をお送りします。 × × × ――朝。 「利比古、誕生日おめでとう!!」 顔を見るなり、姉がハグしてきた。 「……いくつになっても」 やわらかい姉のからだに包まれるなかで、つい、そうつぶやいてしまった。 それが聞こえたらしく、 「そんなこと言いなさんな、めでたいんだから」 と、ぼくの背中をとん、と叩く姉。 「顔、洗ってきなさいよ」 「もう洗ってるよ」 「さすが!!」 「声が大きいよ」 ぼくの忠告を軽々とかわし、 「じゃあ、誕生日プレゼントを渡してもいいわね」 「プレゼント――」 「――あげないと思った?」 「い、いや、べつにそんなことは」 イタズラっ娘(こ)の姉は、 「『あげてくれない』なんて思ってたら――もういちど、ハグしちゃうんだから」 「……どんな理屈」 ともあれ、プレゼントを、姉は運んできてくれた。 ラジカセと、ヘッド