人の講演を聞いて目頭が熱くなったのは、久しぶりだ。いや、初めてかもしれない。このおっさん、ただもんやないわ。 誰の講演って、理研の野依理事長の講演。昨夕の理研研究員会議総会で、理事長が1時間ほどの講演をした。はっきり言って、何も期待していなかった。けど、講演の最後のあたり、このおっさん、ただもんやないわ、そう思た(関西弁で発音してね)。 話は理研の置かれている状況と、例の「仕分け」のいきさつから始まった。理研がどのくらい税金を使っていてどういう成果を出しているかということを詳しく述べる。野依さんの前の研究員会議幹事の方の講演も、社会的な点を計数化して科学的に解釈しており説得力があったが、野依さんの話は、さらに説得力があった。理研に投入されている税金の額の大きさ。国民の税金のどれだけを我々が使っているか。そして、アウトプットを国民にどのように示すべきかという話になった。僕はてっきり、やはり経