金沢 鼓門の建築学 新幹線開業以来、金沢の顔といえば金沢駅前の鼓門ということに定着しました。 金沢駅に降り立った観光客は、まず鼓門の前でパチリと写真に納まります。 鼓門は、巨大な鼓の形をした2本の柱があり、いかにも金沢らしい建築物です。 近くに寄ると重量感に圧倒されつつ、木の持つぬくもりのようなものを感じます。柱の芯はの部分は金属製です。 さらに全体、とても複雑なつくりであり、技術力の高い匠の技によるものだとわかります。 そう、日本伝統の技法や工夫がいっぱいに詰まっているのです。 鼓は能楽が盛んな金沢にふさわしい和楽器です。 江戸時代には観世流の時代もありましたが、殿様の意向で加賀宝生流に落ち着き、伝わってきました。 金沢は、「空から謡が降ってくる」といわれるくらい能の盛んな地域でした。 そこで使う和楽器のひとつである鼓をデザインした鼓門は、金沢の玄関口にピッタリ合っています。 時の流れに