棋士ランキング(レーティング)のレーティング最下位は誰でしょう。 長きにわたってこの問の答えは「女流棋士」だったのですがそれも今は昔。2018年になってから女流棋士はそのレートを80超上げる急激な成長を遂げ、レーティング最下位の座を脱出しています。 確かに、女流棋士界で不動の王者である里見女流四冠の男性プロ棋士成績(巷でいう公式プロ棋戦)での勝率は3割弱であることを考えると、男女プロ棋士間に大きなレート差があることは間違いないでしょう。 とはいえ、同じ負けでも完敗と惜敗がありますし、年に数局しか組まれないカードだけで判断するのも早計というものではないでしょうか。そこで本稿では女流棋士の棋譜を将棋ソフトを用いて解析することで、女流棋士の近年の成長を見ていきたいと思います。 【悪手率は大差ない】 今回はQhapaqを使って里見女流四冠の棋譜を解析してみました。Qhapaqを用いて手が指された前