ネット中心の生活を送る人が増え、低視聴率を報じる記事があふれるなど、テレビ業界の人々ですら、「テレビ離れ」という言葉を否定できない状況が続いています。 その他でも、リアルタイム視聴が前提のビジネスモデルを変えられないまま録画やネットでの視聴が浸透したり、コンプライアンスが重視されて表現の幅が狭くなりがちになったり、SNSなどで批判が可視化されたりなどの逆風は少なくありません。 さらに追い打ちをかけたのが、コロナ禍による減収。緊急事態宣言の発令時は、番組収録すらできない苦境に見舞われるなど、八方塞がりの状態に追い込まれてしまいました。 しかし、逆境時こそ、それまでの課題に向き合い、戦略をドラスティックに変える絶好機。各局は「ピンチはチャンス」とばかりに、思い切った番組制作の形を見せはじめているのです。それはこれまでの世帯視聴率至上主義を変えるとともに、人々の「テレビ離れ」を変える可能性を秘め