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2020年12月9日のブックマーク (1件)

  • クール・ジャパンの私的再発見 〜「陰翳礼讃」谷崎潤一郎 - ことばを食する

    随筆という文学ジャンルの起源は、清少納言の「枕草子」だそうです。国語辞典によれば「自己の見聞・体験・感想などを、筆に任せて自由な形式で書いた文章」となります。 随想、エッセーとも言い、呼び名にこだわることに意味はない気もしますが、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」(いんえいらいさん・中公文庫)は、あえて<随想>と呼びたくなります。<随筆>ではどこか味気なく、<エッセイ>は軽い。 「陰影礼讃」は、極めて美しい随想です。 昭和8(1933)年発表ですから、90年近い昔に書かれた文章で、社会もすっかり変わっています。でもそこに綴られた日人の美への思いは少しも古びていません。 日建築における座敷、化粧や女性の美しさと色気、歌舞伎や能を俎上に、光と影を通した日人論が語られます。今となってはその視点に特段の目新しさはない気もします。しかし光と影について、今なおこれ以上の文章はないと思うのです。 わたしがこ

    クール・ジャパンの私的再発見 〜「陰翳礼讃」谷崎潤一郎 - ことばを食する