知人である、目の不自由なAさんを含む何人かで飲みに行ったことがある。 その中に、Aさんの学生時代の友人のBさんがいた。 Bさんは、学生時代の仲間数名で登山に行った話を始めた。初心者が日帰りで行ける山だが、Aさんが普段着や普通の靴で来たので、登るのが大変だったという話だ。 その時にBさんがAさんに言った言葉が、非常に印象的だった。 「Aは、山をなめすぎなんだよ。山をなめるなよ」 自分は反射的に「Aさんは目が不自由なのに」と思った。「Aさんは目が不自由だから、障碍のない人間のように登山をするのは無理だろ」と思ったのだ。 Bさんが言ったのは、そういうことではない。「山に登るなら、それなりの準備をするのは当然だし、そうしなければ自分も周りも大変だろ」と言っているのだ。 Aさんは目が不自由なだけで、判断力も思考力も持っている大人だ。 「考えて準備する能力がある大人なのに、それを怠って周りに迷惑をかけ
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