【CJC=東京】エジプトの選挙管理委員会は6月24日、大統領選決選投票で、イスラム主義組織「ムスリム同胞団」系の自由公正党のムハンマド・モルシ党首(60)が当選したと発表した。エジプト史上初の自由選挙による大統領。 アラブ世界でイスラム主義者が国家元首になるのは初めて。西側が支援する世俗派の独裁政権が支配してきたアラブ世界に衝撃を与えることは必至。 モルシ氏は、「自分は全エジプト人の大統領」と宣言、目指すのはイスラム国家だが異教徒の権利も完全に保障する、と訴えている。 モルシ氏の勝利にもかかわらず、エジプトが民主化に逆行する懸念は消えない。ムバラク独裁政権崩壊後に実権を握った軍最高評議会は新大統領に、外交権や首相を任命する権限などを移譲する一方、軍の指揮権や予算執行権などの権限は軍が持ち続ける方針。大統領と議会、軍の権限は今後制定する新憲法で規定することになっている。 ムスリム同胞団や20
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