大震災と原発事故は、ジャーナリズムのおかしさも露わにした。政府の誤った事故情報をタレ流す。そして、菅政権の情報操作に加担までする。まさに、既存メディア全体が、「原発記者クラブ」と化したのだ。そうした中、ついに内部から批判の声が上がった。東京新聞・中日新聞論説副主幹・長谷川幸洋氏の語る「記者クラブ」の歪さは、実に生々しい。上杉隆氏と、内外双方向から記者クラブの宿痾(しゅくあ)を検証する。 * * * 上杉:僕はNYタイムズ時代を除いて外側から記者クラブ批判をしてきましたが、長谷川さんは内側の、しかも中枢にいて記者クラブをもっともよく知っている立場でいながら、ツイッターなどで批判をやり出して驚いています。反響がすごいんじゃないですか? 長谷川:ツイッターはまだ始めたばかりだけど、確かにすごいですね。 上杉:最近だと、朝日新聞の記事を批判してましたね。 長谷川:政治グループ次長の方(鮫島浩氏)が