小中高校生に圧倒的に普及するLINEは、新種のいじめのツールにもなっている。教育評論家の尾木直樹さんに問題点を聞いた。 (2016年7月14日に電話インタビュー) ――LINEを使ったいじめが結構あります。 「結構なんてもんじゃありません。私の“体感値”では学校のいじめの約9割はLINEを介してのものです。LINEは確かに簡単に操作できて災害時にも役立つ便利なツールであるとは思いますが、子供たちにとってはいまやリアルな実生活以上に使っている。特に女子は『絆依存』というのですが、眠くなってもグループトークで午前2時、3時までやっている。高校生の約6割がスマホ依存で、1割弱が治療を要する段階にあるという調査結果もあります」 ――そうした問題に対処しようとLINEは啓発活動を始めました。 「LINEは2013年から取り組み始めましたが、遅すぎましたね。あまりにも子供たちが無防備すぎる状態に置かれ