「今、特定の球団に引っ張られて予定通りに開幕したら、プロ野球のイメージ、社会的な価値を落とすだけです」 こう言うのはスポーツライターの工藤健策氏だ。 「野球をやって勇気を与えるなどと言ってる球団幹部もいますが、まったく観点が違う。地震で家族や親戚、友人を失い、あるいは家などを失った人は野球なんか見ている余裕はない。避難している人も同様です。野球にかかわる人はこれだけの大惨事にまったく無関心なのか、野球をやることの方が大事なのか、と自分のことしか考えない勝手な人間に思われますよ。まして原発事故で放射能汚染の心配もある。1週間でも2週間でもいい。開幕を遅らせばいい。今、現地にボランティアは入れないが、もしそうなったら体力がある野球選手がその活動をする。再開はその後でいいです」 25日の開幕にもっとも執着しているのが巨人だ。清武代表(写真)は「頑張っている姿を見せたい」などと言っている。巨