グッテンベルク国防相=ロイター 【ベルリン=松井健】ドイツのグッテンベルク国防相(39)が1日、博士論文の盗用で批判を受け続けた結果、辞任した。随一の人気を誇る与党の若手政治家で、将来の首相候補とも言われていただけに、メルケル政権与党にとっても大きな打撃だ。 グッテンベルク氏は2007年にバイロイト大学で法学博士号を取得した学位請求論文で、過去の新聞記事などから盗用していた。先月中旬に疑惑が報道された当初は「ばかげたこと」とコメントしたが、盗用部分が次々に指摘され、同大から博士号を剥奪(はくだつ)された。本人も「重大な過ち」と認めたが、「意図的ではなかった」として野党からの辞任要求は拒否。メルケル首相も擁護していた。だが、学界や与党内部からも批判が続き、辞任を余儀なくされた。 グッテンベルク氏は名門一族生まれで、ルックスの良さもあって、政治家の人気調査で長くトップを維持している。09