京セラやKDDIを創業し、日本航空(JAL)の再建に尽力した京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが24日午前8時25分、老衰のため、京都市内の自宅で死去した。90歳だった。鹿児島市旧薬師町生まれ。通夜、葬儀は近親者を中心に執り行われた。後日、お別れの会を開く。 京セラが30日発表した。「ミスターセラミック」と呼ばれ、集積回路などに使われるファインセラミック(特殊磁器)製品を次々と開発した。半導体や電子デバイス、太陽光発電をはじめ幅広く事業を展開し、国内外にグループ会社を持つ日本を代表する企業に育て上げた。 組織を小集団に分けて効率化を図る「アメーバ経営」や「利他の心」を重視する独自の経営哲学で知られた。 1932年生まれ。鹿児島玉龍高校、鹿児島大学工学部を卒業。55年に京都の碍子メーカーに就職しファインセラミックを研究した。59年、同僚ら7人と京都セラミックを設立し、電子工業発展の基礎を築いた。8