【ワシントン=中村昌史】史上初の米朝首脳会談が近く開催される見込みとなり、拉致問題解決が重要な局面を迎える中で訪米した被害者家族は4日、米政府高官との面会などすべての日程を終えた。家族らは被害者帰国への尽力を公言するトランプ大統領のもと、拉致の重大性が浸透し、解決への意欲を伝えてきた米政府に期待を感じつつ、日本政府の主体的な取り組みを強く望んでいる。 「拉致を解決する意思が米政府に広がっていた。これほど手応えを感じたのは初めてだ」。横田めぐみさん(53)=拉致当時(13)=の弟、拓也さん(49)は振り返った。 トランプ氏側近で国家安全保障会議のポッティンジャー・アジア上級部長は4日の面談の冒頭、説明を待たずに「北朝鮮が根拠もなく死亡と主張する8人と、それ以外に多くの被害者がいる」と語りだし、「大統領から解決の指示を受けた。全員を救わなければならない」と熱意を示した。 長年、訪米に同行してき