数日前、たまたまつけたテレビで流れていたNHKの朝の放送「あさイチ」をなんとなく聞いていて、耳を疑った。 ある子供から「なんで人は平等じゃないの?」と質問されて困ったというエピソードの紹介から、出演者たちが、次々に、「平等イコール幸せという考え方がちょっと違う」「自分が好きなことできればそれでいいと思っている」「誰でもが金持ちになりたいわけじゃないし」 と、いかにも、「平等」が、良いものではないことであるかのような会話につながり、しかも、出演者が皆、それに同調し、そのまま、そういった意見を肯定するかのような形で、終わってしまったのだ。 いや、ちょっと待てよ。 それ、根本的に違うんだろ。 とツッコミを入れたのは、私だけではあるまい。 そもそも、平等というのは、フランス革命の理念でもある。というか、ギリシアの民主主義の伝統を汲む、近代社会の根本をなす概念である。 法の下の平等、男女平等といった