研究者や技術者は「ネゴる」「サチる」といった言葉をしばしば使います。「なんだそれは?」と疑問に思う人もいるでしょう。 「ネゴる」「サチる」はどちらも,「サボる」と同じように英語を短縮して動詞化した言葉です(サボるは元々フランス語ですが)。 「ネゴる」は「negotiation(ネゴシエーション)」を短くしたもので,「交渉」という意味です。「事前に上司とネゴっておく」というように日常でも使いますね。ネットワークに関して言う場合は,送り手と受け手が通信を始めるに当たって,速度や変調方式などをすり合わせることを指します。 「サチる」は「saturation(サチュレーション)」から来ています。これは「飽和」という意味で,アナログ技術や化学の用語として使われることが多いようです。ネットワークで「サチる」というと,通信するための帯域がいっぱいになったりデータの処理が限界に達して,それ以上速度が出ない