食物アレルギーは、特定の食品の飲食によって、免疫系が食物タンパク質に反応し、IgE抗体が生産されることでアレルギー状態が発生する免疫反応のことであるが、一般的にこの治療にはその特定食品の摂取を避けるという方法ぐらいしかない。Science Dailyの記事によれば、Institute of Food Researchの研究者が、アレルギー反応の間はInterleukin-12(IL-12)と呼ばれている、樹状細胞が生産するタンパク質の一種が存在しないことを突き止めたとのことである(IFRのリリース、論文)。 アレルギー状態のマウスとアレルギー耐性のマウスの腸で樹状細胞の活動を比較したところ、アレルギーのマウスはこのIL-12の生産を樹状細胞が止めていることが分かったらしい。アレルギーの治療に必要な目標が初めて明らかになったということで、なかなか大きな発見かもしれない。