第1章 リスキリングとは、 今後生まれる仕事に必要なスキルを獲得すること リスキリングとは「企業が従業員に対して、全く異なる業務や職業に就くために、必要なスキルを獲得させること」です。 リスキリングの重要性が初めて提唱されたのは、2018年の世界経済フォーラム、通称ダボス会議の場です。その年のダボス会議では「リスキル革命」に関するセッションが開かれ、第4次産業革命によって数年で8,000万件の仕事が消滅する一方で9,700万件の新たな仕事が生まれる、との予測が報告されました1)。そして、今後生まれる新たな仕事に対して今のスキルセットでは対応し切れないため、社会全体でリスキリングに取り組む必要性に迫られている、との訴えがなされました。 日本ではそれから4年後の2022年10月、岸田首相が今後5年間で1兆円をリスキリングに投じると発表2)して一気に注目を集めました。この発表をきっかけに、202
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