ニンジンは中央アジアの原産で[13]、西洋系ニンジンの原産地は小アジア、東洋系ニンジンの原産地は中央アジアともいわれている[8]。原産地のアフガニスタン周辺で東西に分岐したともいわれ[14]、世界各地に伝播した。西洋系ニンジンは15世紀ごろまでにヨーロッパに広まり、オランダやフランスを通り、イギリスへと西方へ伝来しながら改良が行われた[8]。東洋系ニンジンは、10世紀ごろにはすでに中国に伝わっていたとみられる[8]。 日本には16 - 17世紀ごろに中国から伝わり[13]、短い期間で全国に広まった[8]。江戸時代の農書に「菜園に欠くべからず」とある[8]。日本で江戸時代に栽培されていた品種は東洋系が主流だったが、江戸時代後期に西洋系ニンジンが伝わり、明治期に入ると欧米品種が次々と導入されるようになった[8]。東洋系ニンジンは栽培の難しさから生産量が減少し、戦後は西洋系品種が主流になっている