トム ブラウン ニューヨーク(THOM BROWNE NEWYORK)の2016年春夏コレクションは”ジャポニズム”という言葉では収まりきらない本格的な和の世界を探求している。 会場に入ると案山子(かかし)がいた。着物スリーブの長着を着たモデル(案山子)たちは、腕を肩と並行に90度上げて袖に竹筒を通され、本物の鳥除けのように無表情である。中央には障子で四方を囲まれた茶室があって、その周りには畳のランウェイと白石が敷き詰められている。 障子が開き現れたのは、4人の男芸者。かれらがまとっているのは、男性というよりは女性の着物とテーラードのディテールを組み合わせた衣装。袴、半袴、シャツ&タイ、帯風の腰巻きの構成で、足元は足袋に下駄。顔は白塗りで小さめのサングラスを掛けていて、頭には大銀杏が乗っている。その様はどこかユーモラスだ。 しかしかれらは阿呆者ではない。案山子の竹を外し、人形を人間に戻し、
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