シノサウロプテリクスの想像図=英ブリストル大提供 羽毛恐竜の羽の一部は栗色――。これまでは想像するしかなかった恐竜の色について、化石から解析することに英国と中国などの研究チームが成功した。英科学誌ネイチャー電子版に発表する。 チームは、白亜紀前期(約1億4千万年前〜約9900万年前)の羽毛恐竜シノサウロプテリクスやシノルニトサウルス、孔子鳥といった化石の羽毛部分を電子顕微鏡で観察し、微細構造を調べた。メラニン色素は大別すると茶色系の発色につながるフェオメラニンと黒系の発色のユーメラニンがある。シノサウロプテリクスの尾羽や背中の羽毛については、前者しか含まれておらず、栗色から赤褐色だったと結論づけた。 国立科学博物館の真鍋真研究主幹は「羽毛は恒温動物に進化する途上で出現し、後に滑空や飛行に転用されたと考えられる。羽の色がわかることで樹上でのカムフラージュの効果などが明らかになるかもしれ