日本郵政グループの郵便事業会社が運営する宅配便サービス「ゆうパック」の苦戦が続いている。 今年7月に起きた荷物の遅配による混乱も顧客離れを加速させており、顧客の信認を回復できるかどうか、正念場を迎えている。 6月の引き受け荷物は、前年同月比10・3%減の1782万個で、1年連続の前年実績割れとなり、過去最大の減少幅となった5月(10・4%減)から回復の兆しは見えない。「百貨店や小売りなどからの荷物が減っている」(郵便事業会社)ためだが、ヤマト運輸などの荷物の引き受けは好調で、ゆうパックの不振が際立つ。日本通運の「ペリカン便」との統合協議を巡る昨年来の混乱によるイメージ悪化に加え、7月1日以降に発生した荷物の大量の遅配も重なり、引き受けの減少に歯止めがかかっていない。