観察や憶測だけではわからないことがある。実践を経ることによって、初めて認知し、理解することがらが、この世にはたくさん存在する。 『小説家になろう』もそうである。インターネッツを跋扈するおぞましきうわさや、実際に諸作品からただようドス黒い輝き、そして書店を席巻する書籍化作品やアニメ化ラッシュ……そうした周辺情報から、この最先端の魔境について、あれこれと思索を巡らせることができる。 が、やはりそれだけでは足りない。実際に、この魔境を「書き手」として歩いてみなければ、分からないことがあるのではないか――それが、5月の半ばに僕が抱いた疑念であり、そして決心であった。 という流れで始めてみた、小説家になろうでの異世界転生モノ連載だったが、先日、区切りの良いところまで到達したため、作品のステータスを「完結済み」に設定した。 痴漢冤罪転生 〜来世は無条件で女性に愛されたい俺の異世界ぶらり旅〜 この一ヶ月