阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。 【空前の論文捏造】これにはベル研究所の「シェーン事件」(2002)とソウル大学黄禹錫教授の「ES細胞論文捏造事件」(2005)がある。前者は「高温超伝導」の世界的な研究競争の過程で生じたものである。「ES細胞事件」の方が、今回の事件に実験方法が近いが、信頼のおける資料が少ないため、「シェーン事件」を取り上げる。 (李成桂「国家を騙した科学者」, 牧野出版, 2006は韓国「東亜日報」記者によるもので、取材も解説も不十分である。「シェーン事件」については、村松秀「論文捏造」,中公新書ラクレ, 2006 を主に参考にした。) また「シェーン事件」ではベル研究所は調査に信頼性を持たすために、内部委員は名目的で、実質的に外部委員に調査を委ねた。「小保方事件」の処理にあたり、この調査方法から学