NTT東西のNGNが抱えるIPv6マルチプレフィックス問題解決のため導入される「IPv6ネイティブ接続」には知られざる可能性がある。低コストで広帯域な「P2P-VPN」を自由に構築可能なのだ。 本稿が焦点を当てるのは、2011年から提供が始まるNGNとISPとの「IPv6ネイティブ接続」だ。本来この機能は、NTT東西のNGN(フレッツ 光ネクスト)をアクセス網に使ってIPv6インターネットへ接続するために、NGNとISPを接続する機能である。しかし、このIPv6ネイティブ接続を利用することで、NGNを新たな企業通信のインフラとして活用できる可能性がある。その内容について検証した。 IPv4アドレスの枯渇とNGN 昨年あたりから報道されているように、全部で43億個あるIPv4アドレスの残りが少なくなってきている。すべてのIPv4アドレスを256のブロックに分けた場合、2010年8月時点で在庫