数学における位相空間(いそうくうかん、英語: topological space)とは、集合Xに位相(topology)と呼ばれる構造を付け加えたもので、この構造はX上に収束性の概念を定義するのに必要十分なものである[注 1]。 位相空間の諸性質を研究する数学の分野を位相空間論と呼ぶ。 位相空間は、前述のように集合に「位相」という構造を付け加えたもので、この構造により、例えば以下の概念が定義可能となる 部分集合の内部、外部、境界 点の近傍 収束性[注 1] 開集合、閉集合、閉包 実はこれらの概念はいわば「同値」で、これらの概念のうちいずれか一つを定式化すれば、残りの概念はそこから定義できる事が知られている。したがって集合上の位相構造は、これらのうちいずれか1つを定式化する事により定義できる。そこで学部レベルの多くの教科書では、数学的に扱いやすい開集合の概念をもとに位相構造を定義するものが多
