正確な統計はありませんが、1日2ドル以下で生活する人たちの大半は小規模農家か、日雇い労働者です。途上国に住む人たちは農業用に若干の土地を持っていたり、小さな事業を経営しているかもしれません。彼らは自分で選んだのではなく、生きていくためにはそうせざるをえないから、自営業をやっているのが現実です。 こういった人々は高利貸しや質屋、親族間での貸し借りなど、インフォーマルな金融サービスに頼らざるをえませんでした。しかしマイクロファイナンスが普及したことで、もっと安く、簡単に使えるフォーマルな金融サービスを受けることができます。 携帯電話の普及が変えるマイクロファイナンス ――日本ではマイクロファイナンスは起業のための融資という印象もあります。 それはマイクロクレジットの一部にすぎません。マイクロファイナンスは草の根の活動という側面も含んでいますが、必要とされる金融サービスは職業や生活スタイルによっ
