ハダーズフィールド、ブリストル、バーミンガム、ロンドンといった低音都市の社会史をひもとくエキシビジョン『サウンドシステム・カルチャー』は、今も昔も変わらず低音を響かせるミュージック・シーンを、より深く知る絶好の機会であった。 「もともと、ハダーズフィールドのエキシビジョンだったんだけど、自然に大きくなって各地を巡回するようになった」とサムラは教えてくれた。「ロンドンやブリストルみたいな都市ほどきちんと記録は残ってないけれど、ハダーズフィールドでは、音楽シーンが、町の規模には似つかわしくないレベルで盛り上がりました。この展示は、そこにいた人たち、特にアラワッククラブ(Arawak Club)やヴェンストリート(Venn Street)なんかで、このシーンをイチからつくったキャラクターたちの人生や経験を記録したんです。そこからブリストルやバーミンガムに広がってロンドンに至りました」 今にも崩れ