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文学に関するDe_Loreanのブックマーク (10)

  • 夜勤明けの帰り電車を待つ

    現在私は工場勤務で、昼勤夜勤を繰り返す部署にいる。工場の御多分に洩れず、最寄り駅に各駅停車しか止まらないような田舎に職場があり、住んでいるのも各駅停車しか止まらない安さだけが売りのアパートである。夜勤の場合、いつ終わっても30分は電車を待つ必要がある。 私は、かつてこの30分が嫌いで仕方がなかった。 工場勤務は退屈である。ただ同じ作業を繰り返すのみ。作業をしながら考え事をするか、うるさい環境を利用してそこそこの音量で歌うくらいしか退屈しのぎがない。そんな退屈が終わった後に30分も無為な時間を過ごしたくない、早く帰って飯って酒飲んで寝たい、以外の感情がなかった。 去年の今頃、勤務中退屈しのぎに考えていたことを、30分の退屈しのぎに文章に起こすことを始めた。工場勤務者の御多分に洩れず、私は頭が良くない。私がそれまでに書いた文章なんて、2ページと1行の読書感想文が恐らく最長だろう。四苦八苦しな

    夜勤明けの帰り電車を待つ
  • 遺書

    その状況に興奮することを初めて認識したのは、木嶋佳苗の事件をニュースで見たときだ。 死んだ何人もの男たち。彼らは騙されているとわかっていたのか、それとも何も知らずに死んだのか。 殺されるときどんな気持ちだったんだろう。自分が彼らの立場だったらーーと想像し、勃起していることに気づいた。 それで、当時つきあっていたセフレに冗談半分でお願いしてみた。僕に遺書を書くよう命じてくれないかと。 彼女は面白がって、僕のその無茶苦茶な提案につきあってくれた。 彼女の言うとおりに、僕は遺書を書く。 『人生が辛いです。生きていく希望もありません。死にます。口座にあるお金は全て○○さん(彼女の名前)に遺贈します』 書きながらギンギンに勃起していた。 自分の意思で書いているわけだが、文面は彼女の言うとおり書いているというその「書かされている」感が興奮を倍増させる。 最後に自分の名前を書いて拇印をおした。 その遺書

    遺書
  • 「文藝評論家」小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた | 「文藝評論家」小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた | 高橋源一郎 | Webでも考える人 | 新潮社

    9月21日・金曜日の夜、「新潮」編集部から電話がかかってきた。おかしいな、と思った。今月は締め切りがないはずなんだが。イヤな予感がした。おれは、少しの間ためらった後、電話に出た。案の定だ。「新潮45」問題について書いてくれ、というのである。確かに、おれは、その問題についてツイッター上で少しだけ発言をした。それだけだ。面倒くさいし、何のためにもならない。一晩考えさせてくれ、といっておれは電話を切った。でも、おれは引き受けることになるだろう、と思った。「面倒くさくて何のためにもならないことは引き受けろ」は、高橋家の家訓なのである。 書くことを引き受けてすぐ、「新潮45」の休刊が決まった。この問題については、考えなければならないことが多すぎる。休刊の是非、雑誌や出版社、あるいは著者のあるべき姿、休刊の直接的な原因となったであろう小川榮太郎氏の論文の問題点、当該特集号の各投稿それぞれが抱えている異

    De_Lorean
    De_Lorean 2018/10/20
    “のだ。なんだかとても寂しいことだ。 「小川榮太郎・A」と「小川榮太郎・B」は、お互いのことをまるで知らないように存在している。同じ人間だと知ったら、内部から崩壊してしまうことに薄々気づいているからだ
  • 思い出のこと

    BPM128の4つ打ちキックは心拍音。 そんなクッソどーでもいいトリビアが、なんでかアタシの頭に引っ掛かり続ける。 ○ 「お客さん、意味分かんないよ」 あきらかにくたびれたふうのサラリーマン。下からのぞく息子のよそおいも、割と似たり寄ったりだ。 まーた面倒くさい客だよ、オーナーもいいかげん、どんだけアタシを廃品処理に回すのが好きなんだ。 客が仕切りの向こう、天井に掛かるスピーカーを指差す。 ずんどこやかましいダンスミュージュクが、アタシの脳天をゆっさゆっさと揺さぶってくる。 きっと揺さぶられすぎて、あの頃のアタシは脳しんとうにでもなってたんだろう。 「あれな。ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンって言ってんじゃん」 「それがキック?」 「そう。まぁ床を足で踏み鳴らすみたいだし、キック。そいつが1分間に128回。ダンスミュージックって、これより速くも、遅くもない」 「へー。で?」 もう全然興味わかな

    思い出のこと
  • なぜ人は風俗に行って名文を生み出すのかー風俗増田30選と「行きて帰りし物語」 - 今にも崩れそうな本棚の下で

    はじめに 鼠の小説には優れた点が二つある。セックス・シーンの無いことと、それから一人も人が死なないことだ。放って置いても人は死ぬし、女と寝る。そういうものだ。 村上春樹は、デビュー作「風の歌を聴け」で、このように書いています。 もっとも、彼自身の小説に、性的なシーンが多く見られるのは周知のとおり。 「ノルウェイの森」については、自身で「セックスと死のことしか書いてない」と述べているくらいです。 村上春樹に限らずとも、性的な描写のある文学作品は、珍しくありません。 はてな匿名ダイアリー増田)においても、性的な要素と読み応えが両立する記事が、数多く存在します。 今回は、性風俗に関する増田の中から、何かしら心を動かされた記事を紹介します。 風俗増田30選*1 思い出のこと 副業で風俗レポを連載していたのだが、 ソープに行ってきた 小さなストリップ劇場にて 「まだまだ童貞半人前」 あるいは 「高

    なぜ人は風俗に行って名文を生み出すのかー風俗増田30選と「行きて帰りし物語」 - 今にも崩れそうな本棚の下で
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  • ノルウェー・ブック・クラブ「世界最高の文学100冊」

    それは、ある日突然始まった。ある男性が、視界が真っ白になる原因不明の病にかかったのだ。「白い病」はつぎつぎと国じゅうの人に感染していった。 「なにも見えない」「だれにも見られていない」ことが、人間の性をむき出しにし、秩序は崩壊する。世界は瞬く間に生き地獄と化していった。しかし、ただひとり目の見える女性がいたことで意外な展開を迎える…。 ノーベル賞作家の世界に衝撃を与えた哲学的寓話。 『ビラヴド』―忽然と現れた謎の若い女はそう名乗った。女の名は逃亡奴隷のセテが、自らの手で殺した娘の墓碑銘「ビラヴド(愛されし者)」と同じだった…。 南北戦争前後の時代を背景に、黒人女性の半生を通して、黒人奴隷が自由の意味を知り、自由を獲得するためになめた辛酸を壮大なスケールで描いた愛と告白の物語。 93年度ノーベル文学賞受賞作家の代表作。

    ノルウェー・ブック・クラブ「世界最高の文学100冊」
  • 女の子のかわいらしさと、その瞬間について - うしとみ

    正直にいって、ぼくはこの写真で白いご飯が茶碗に2杯はべられる自信がある。性的な意味ではない。 少女が着ているグレーのワンピースも、少しぶらついたミュールも、胸まで伸びた長い髪も、揃った前髪も、メガネも、足元をぼんやり見つめる視線も、どれも完璧だと思う。すごく好きだ。コインランドリの洗濯機に腰掛けているのも素晴らしい。きっと彼女は洗濯が終わるのを待っているのだ。それはたぶん彼女ひとり分の洋服ではないのだろうが、そのあたりの判断は保留としたい。 とにかくこの写真は当に素晴らしいと思うのだが、ぼくはこの写真の少女が誰なのか知らなかった。Twitterで教えてもらったのだが、多部未華子という人らしい。それを聞いて急いで検索をかけてみたのだけれど、どうもよく分からない。いろいろと写真を見ても、上の写真のような雰囲気は感じられないのだ。 ところが、またTwitterで教えてもらったのだが、こんな写

  • (インタビュー)中国、権力と文学 カフカ賞受賞作家・閻連科さん:朝日新聞デジタル

    中国で権力と向き合う作家がいる。アジアでは村上春樹さんに次いでフランツ・カフカ賞を受賞した閻連科(イエンリエンコー)さんだ。毛沢東(マオツォートン)や軍を侮辱したとして発禁処分を受けたり、貧困によるエイズウイルス感染を描いて販売が差し止められたり。それでも書き続ける理由は何か。国家が言論の自由を脅… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

    (インタビュー)中国、権力と文学 カフカ賞受賞作家・閻連科さん:朝日新聞デジタル
  • スナヲさんの近代文学論争まとめ(全25回)

    籠原スナヲ @suna_kago 【没理想論争(逍鴎論争)とは】 坪内逍遥が「小説って色んな種類があるけどさー、どれも個性だし褒めたり貶したりする批評よくないよねー」と言ったのに対して、鴎外が「は? 褒めたり貶したりすんのが批評に決まってんじゃん」と噛み付くことで起こった論争。最終的に逍遥の方が折れた。 2012-09-16 22:59:20 籠原スナヲ @suna_kago 【『舞姫』論争とは】 石橋忍月の「鴎外っちの『舞姫』って小説さー、マジ主人公のキャラ支離滅裂だよねー。あの展開でエリスちゃん捨てるのありえなくない?」という批評に、鴎外が「分かってねーな! 俺はヘタレ主人公を書きたかったんだしアレでいいんだよ!」と反論して起こった論争。 2012-09-16 23:06:51

    スナヲさんの近代文学論争まとめ(全25回)
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