関西経済連合会は23日、ものづくりの基盤技術を学ぶ理工系学部で、学生離れの著しい冶金(やきん)や鍛造(たんぞう)、土木などのいわゆる“絶滅危惧分野”の人材育成などに関する提言を発表した。同分野に強みを持つ大学と産業界が共同研究などで連携し、学生の確保や技術の深化などを進めていくべきとしている。提言は同日付で関係機関などに送付した。 提言では、絶滅危惧分野の学科を設置する大学を中心に連携を深め、他大学の講義でも単位が取得できる「単位互換」を行うことで、より多くの学生が受講できる仕組みを提案した。 また、小中学生の理工系分野に対する関心を高めるため、産業界は業界団体や学会と協力して、技術者や研究者らが学校で直接児童と接する「出前授業」や工場見学などを積極的に行うべきだとしている。 さらに近年、学生数が減少している原子力工学の重要性も指摘。原子力に関する継続的な研究開発と人材育成に取り組むべきと