世の中には「就職人気ランキング」に対して、「ブラック企業ランキング」、もしくは「不人気企業ランキング」といったものが存在する。しかし、ランクインされている企業を見てみると、私が定義するところの「ブラック企業」に該当しない企業が含まれていることがある。内情は優良企業でさえあるのだが、その企業が属する業界や、一部の個別企業によるダーティなイメージが投影しているものと考えられる。そのような企業を採り上げ、「何がブラック企業イメージの原因か」「実際はどうなのか」について、多角的に分析していく。 【1】ゼンショー 過日、クチコミ情報サイト「キャリコネ」調査により、2013年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とした「絶対に就職したい企業ランキング」および「絶対に就職したくない企業ランキング」が発表された。前者の結果は、男子では「三菱商事」が1位となり、「ソニー」「トヨタ自動車」が2位、3位と続いた。