こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。あっ、お静かに願えますか。いま、わが家でコンクラーベをやってるところなので(大ウソ)。 それにしても税金というヤツはわからない。わからないから、税理士とか専門職が存在するのでしょうけど、税の制度というより、なぜそうなってるのかという意味や理念のほうがむずかしい。 出版業界が、消費税増税に際して、本や新聞だけは文化の発展のために軽減税率を適用してほしいと、陳情したそうです。 出版物でメシを食っている私としても、そりゃあ本の値段が上がって売れなくなったら困るというのはありますよ。それでも私は、出版物だけ軽減税率を適用することはおかしいので反対です。 消費税というのは、国民全員で負担を広く公平に分かち合おうという趣旨にもとづく税金のはずですよね。だから特定分野の商品だけ税率を軽くするのは、逆に不公平感を増すことになります。それはいわば、ズルです。 出版物の