物語論でいう「内的焦点化」とは 語り手は作中人物が知っていること以上のことを語らない。 レイアウトシステムは、たとえば、遠景・近景の移動指定をしたりするが、これは、限定された主人公の視点から風景(世界)を描くことになる。 こうした主人公からは見えない(背後)世界の構築をして、その世界を主人公の限定された視点からえがいているのが、 『機動戦士ガンダム』である。 さてこうした(背後)世界構築しきれない場合はどのなるのだろうか。 その典型例が『新世紀エヴァンゲリオン』であるように思われる。この作品では世界構築の破綻を、主人公の内的世界の投影としての「世界」として解決しているようにおもわれる。こうした内的世界の投影としての「世界」として物語世界の構築をかたづける一群のアニメが「セカイ系」と呼ばれる。 このセカイ系のアニメ、とりわけ「エバンゲリオン」と 自閉的で内的世界が肥大化したオタク世代との間に