前編に引き続き、karakuri products代表・松村礼央氏と、カヤックの松田壮氏のインタビューをお届けする。 タチコマによる接客で2.3倍の売上単価を成立させる ──しかし、テストケースの場所は販売店よりも、病院など用途が限定されている場所のほうが実証実験がやりやすかったりしませんか? 松村 そこには経済的な観点があります。ロボットを入れるためにコストをかけてインフラを組み替えるとなると、そのコストをペイするだけの収益を生む仕組みが必要になります。病院の医療費はある程度が補助されているから今の金額に収まっているわけで、その枠組に収まらないロボットの導入費用をユーザーが医療サービスという観点で払えるかというと、私は難しいように思います。 ──PRに使えるという判断はあるかもしれません。 松村 しかし、それではロボットを維持管理するコストをペイできる儲けにはつながりません。医療や車のイ